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世田谷ニュース

第14回院内研究発表会を開催しました!

<発表会概要>
主催  学術・教育研修委員会
日時  令和8年2月16日(月)
場所  世田谷記念病院 2Co HOUSE 2階
登壇者 看護師、理学療法士、言語聴覚士、管理栄養士など5組

※世田谷記念病院では、よりよいサービスを患者さんに提供するため、データの集積・研究・発信を目的に、年1回、全職種を対象とした研究発表会を開催しております。

先日、2月16日(月)に開催された「第14回院内研究発表会」では、当院各職種スタッフが2Co HOUSEに集い、日々現場で勤務する看護師や介護、リハスタッフの5組が1年間準備してきたそれぞれの研究内容を共有しました。 研究発表は、コンペティション形式で行い、聴講スタッフからの投票で、最優秀賞と優秀賞それぞれ1組ずつ選出いたしました。院内での研究発表の機会を経て、次年度「平成医療福祉グループ学会」での発表へ向けて準備を進めてまいります。

【概要】(以下抄録は要約しております)

 「重度片麻痺でも歩行再建へ」

3階病棟 理学療法士 Sさん

脳卒中片麻痺患者の歩行再建は、重度麻痺や高次脳機能障害により困難とされる。本症例は入院時全介助で歩行予後不良と判断されたが、WelWalk-2000を用いた視覚・聴覚フィードバックにより歩行を可視化。訓練を重ねることで身体機能とADLが改善し、最終的に在宅復帰を達成した。

「病院で退院支援を受けて自宅退院した患者家族の体験に関する質的研究」

5階病棟 看護師Kさん・Iさん

病棟看護師には、入院中から退院後の生活を見据えた支援が求められる。地域包括ケア病棟でも退院支援は行っているが、退院後のフォローがなく、指導の評価や支援ニーズを十分に把握できていない。そこで本研究は、看護師の退院支援を受けて自宅退院した患者家族の体験を明らかにすることを目的とした。

「嚥下機能改善と施設退院への挑戦」

4階病棟 言語聴覚士 Mさん

脊髄損傷では、損傷部位以下の運動・感覚障害に加え、自律神経を含む全身の神経機能が影響を受ける。そのため、摂食・嚥下障害や呼吸器障害など多様な合併症を生じやすい。本症例は、前院で経鼻経管栄養中に誤嚥性肺炎を発症し、廃用による嚥下機能低下を認めたが、中心静脈栄養を経て食上げを行い、最終的に経口摂取のみで栄養管理が可能となり施設退院に至った経過を報告する。

「おしゃべり人形によるBPSDへの介入効果」

4階病棟 回リハ病棟看護師 Nさん・Aさん

高齢者はコミュニケーション困難から無為・無関心に陥りやすく、認知症によるBPSDも少なくない。本研究では、会話可能な動物型人形を導入し、自発的な発話や関心の変化を検証。AIエージェント活用の有用性と、行動・心理症状への影響について効果を検討した。

※BPSDとは?

認知症に伴って現れる「暴言・暴力、徘徊、幻覚、妄想、うつ」などの行動や精神的な症状のことです。脳の機能低下(中核症状)に加えて、本人の性格や環境のストレスなどが重なって引き起こされる「周辺症状」とも呼ばれます

「咬筋厚評価が導いた食形態変更と栄養改善」

栄養部 管理栄養士 Aさん

嚥下調整食を摂取する患者は咬筋厚が薄いとされ、咀嚼機能評価への活用が期待されるが臨床報告は少ない。本症例では、超音波による咬筋厚評価を契機に食形態を見直し、適切な調整を実施。その結果、摂取栄養量の改善を認めた経過を報告する。