【レシピあり】“しっかり栄養、パワーアップ食”の特集に当院管理栄養士の記事が掲載されました!

健康食宅配サービス「ミールタイム」の特集記事「管理栄養士の第一人者が教える しっかり栄養、パワーアップ食」 にて、当院の管理栄養士の記事が掲載されました。今回のそちらの内容を転載させていただいております。テーマはビタミンDです。
★記事の見どころ
▷管理栄養士の専門知識に基づいた栄養ポイント
▷日々の食事でしっかり栄養を取るコツ
▷健康づくりに役立つビタミンDを摂取できるおすすめメニュー
知らないと損!
いつまでも元気でいるための栄養素
「ビタミンD」のすごい力
「最近、前よりも疲れやすくなった」、「前よりも外に出る気がしない」と感じていませんか?それは、心と体が弱り、筋力や活動が低下している状態の「フレイル」のサインかもしれません。
フレイルを予防し、いきいきとした毎日を送るためには、「運動」「社会参加」「栄養」の3つの柱が大切です。今回はその中でも、元気な体の土台となる「栄養」、特に「ビタミンD」に注目して、そのすごいパワーと上手な摂り方をご紹介します。
骨と筋肉の強い味方!ビタミンDってどんな栄養素?
ビタミンDは、私たちの体を力強く支えてくれる、「縁の下の力持ち」のような栄養素です。具体的には、以下のような重要な働きがあります。


❶ 丈夫な骨をつくる
ビタミンDは、腸からのカルシウムを効率よく体内に吸収する手助けをしてくれます。そして、血液中にあるカルシウムを骨にコーティング(石灰化)し、丈夫な骨にしてくれる働きがあります。
❷ 筋肉の合成サポート
ビタミンDには、骨を丈夫にするだけでなく、筋たんぱく質の合成が刺激する働きがあり、その結果、筋肉も強くすることが期待されています。また、ビタミンD単独よりも、たんぱく質摂取と運動を併用することでより、筋力や身体機能の改善が期待できると言われています。
ビタミンDが豊富な食材は「魚類」や「きのこ類」

そもそも、ビタミンDは1日にどのくらい摂れば良いでしょうか?
日本人の食事摂取基準2025年版では、1日の摂取目安量は9.0μgと言われています。
*目安量:特定の集団における、ある一定の栄養状態を維持するのに十分な量
では、どんな食材を食べればビタミンDを効率よく摂れるのでしょうか?
ビタミンDは、魚類やきのこ類に多く含まれています。特に、鮭、いわし、さんまなどには多く含まれており、スーパーや魚屋さんで売られている1切れ(100g)を食べれば1日に必要なビタミンDを摂取することできます。
さらに、ビタミンDは食事から摂るだけでなく、日光(紫外線)を浴びることで、私たちの皮膚でも作り出されるという特徴を持っています。
油脂を利用し、ビタミンDの吸収率アップ!
ビタミンDには、油に溶けやすい「脂溶性」のビタミンという特徴があります。「脂溶性」のため油脂があると吸収率がアップします。魚類は、動物性食品のため食材自体に脂肪を含んでいますので、きのこ類などの植物性食品に比べると吸収がされやすいです。しかし、きのこ類などの植物性食品も揚げ物、炒めも物、マリネなどの油を使った和え物など油と一緒に摂取することで吸収率を上げることができます。
ビタミンDを効率よく摂取するレシピ紹介
★鮭の野菜あんかけ


!ビタミンDを摂取する上での注意点!
ビタミンには、「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」があります。ビタミンCやB群は「水溶性ビタミン」に分類されます。「水溶性」のため、たくさん摂取しても、体内で過剰になれば尿に溶けて体内から排出されるため過剰摂取になることはありません。
一方で、ビタミンDは「脂溶性」のため、体内で過剰になると尿中には溶けて排出されず、蓄積されてしまいます。体内に蓄積されると、中毒症状(食欲不振、吐き気、嘔吐、脱力感など)を起こす可能性があります。そのため、サプリメントなどでの過剰摂取には気をつけましょう。
【お知らせ】平成医療福祉グループ 栄養部より
平成医療福祉グループ栄養部ではインスタグラムを解説しました!
今回ご紹介したレシピは、実際にグループ施設で患者さま・利用者さま・職員へ提供しているお食事です。他にも栄養満点のお食事を紹介しています!!
<参考資料>
・フレイル・サルコペニア予防のための食事と運動(森永乳業クリニコ株式会社)小冊子より
・日本人の食事摂取基準2025年版
・サルコペニア・フレイルに関する栄養管理ガイドライン2025
執筆:世田谷記念病院 管理栄養士 粟田麻友
★その他の記事はこちらからご覧ください
★当院の栄養部を漫画で紹介しています。「がんばれ!広報ちゃん〜栄養部編〜」


