【開催報告】機能強化型連携交流会を開催しました

2025年8月、2Co HOUSEにて「機能強化型連携交流会」を開催しました。世田谷記念病院と機能強化型の連携を結ぶ近隣の6つの在宅診療所の職員が集まり、この地域で医療機関同士が「どう連携関係を築きながら、患者さんにより良い在宅生活をお過ごしいただけるか」をみんなで協議しました。。会場には終始、みんなの真剣な眼差しと笑顔、活発な対話があふれ、地域が一つのチームとなる未来を感じさせるそんなひとときになりました。
在宅で診ていた患者さんが急遽入院することとなったら

桜新町アーバンクリニック様からのご紹介症例をもとに、当院の小倉医師が病棟でのケアや患者さんへの関わりについてご紹介させていただきました。当院へ入院した際の多職種による支援や退院前のカンファレンス、在宅移行への調整など、具体的なプロセスを共有。参加者からは「自分たち在宅の現場と病院をどうつなげられるか考えるヒントになった」との声もあり、価値観の共有の場となりました。
ワークを通じた対話

症例共有を経た上でのグループワークでは、引き続き「病院と在宅がどう関わることができれば、患者さんやご家族のためになる本質的な“連携”ができるのか?」をテーマに、職種や立場を越えた意見交換が行われました。制度上の単なる“枠組み”ではなく本当の意味での“顔の見える関係”こそが真の連携に必要であることを再認識する機会となりました。


広がるつながり

後半では、各診療所が各々の組織の体制や強み、取り組みを紹介し合い、その後、軽食と共に交流がスタート。普段は接点の少ない他機関の職員同士が熱心に会話する様子も多く見られ、ある医療機関の先生からは「我々の地域に世田谷記念病院があることがとても心強く感じた」や「訪問診療は孤独を感じる時もあるが、心強い仲間の存在を実感でき、より連携を強めていきたいと思った」などのお言葉をいただきました。


終了後のアンケートでは、全員が「今後も定期的な開催を希望」と回答。半年に1回の開催を望む声が多く、テーマとしては「地域向けの合同勉強会」「ACP」「災害時連携」「退院後の様子を共有」などが挙げられました。地域の医療介護福祉に関わる方々のつながりを創ることが、地域密着型多機能病院としての当院の役割なのだと改めて認識し、交流会の意義を実感する結果となりました。


地域とつながる病院へ

世田谷記念病院は、病院内のチームアプローチにとどまらず、時には「地域全体」をひとつのチームととらえ、支え合うことを大切にしています。今回の会場となった「2Co HOUSE」は、職員同士の学びや交流、地域の方々とのイベントを通じて、人と人がつながり合う場を育んでいます。
今後も2Co HOUSEを起点に、地域の医療機関や介護・福祉事業所のみなさんと手を取り合い、自院の患者さんだけでなくひいては、野毛地域や世田谷区に住まわれる方々の健康の質を高めるために職員で一丸となって取り組んでまいります。
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