当院の取り組み What we do

医師の体制

リハビリテーションに関わる医師の最も重要な役割は、疾病の悪化や新規発生を予防し、全身状態が安定するように管理することです。

全身状態が安定しなければ効果的なリハビリテーションを提供することも難しくなるため、当院ではリハビリテーション専門医だけでなく全身管理を得意とする内科系の医師が多数在籍しております。それぞれの医師が専門領域を活かしながら協力することで適切な医療が提供できるように努力しています。

医師紹介

QOLを重視する医療

クオリティ・オブ・ライフ(quality of life、 QOL)とは、一般に、一人ひとりの人生の内容の質や社会的にみた『生活の質』のことを指し、ある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念です。

QOLは病気や障害の発生により低下することが多いですが、制限の多い入院生活もQOLを低下させる原因となるため、病気や障害によるQOL低下を治療とリハビリテーションにより向上させるとともに、入院生活で起こりがちなQOL低下を防ぐ対策を実施しています。

転院による廃用症候群を防ぐ

一般的な回復期リハビリテーション専門病院では、内科的な急性疾患が発生した場合に院内で対応できずに急性期病院に転院させる場合があります。しかし、当院には内科系のスペシャリストが多数在籍しているため、院内で対応できる病態が比較的多いことが特徴です。

積極的なリハビリテーションを行っている最中で急性疾患のため急性期病院に転院すると、リハビリテーションの提供がストップまたは大幅に減少してしまいます。そうなると、せっかく向上していた身体機能は廃用性に急激に低下してしまいます。

当院では、適切な治療を行いながら全身状態に合わせたリハビリテーションを実施することで急性疾患によって起こり得る身体機能の廃用性低下を予防する努力を行っています。

また、当院で対応するよりも他院に転院して治療した方が良いと思われる急性疾患に関しては、連携している急性期病院またはご希望の急性期病院への転院をお願いすることがあります。

当たり前を徹底

廃用症候群予防を徹底しています

身体抑制は、廃止します

みんなにうれしい食事を提供します

口から食べられる可能性を最後まで考えます

自分の意思でトイレに行き排泄を

入院を機に、必要な薬を見直します

身体抑制の廃止

個人の自由を奪うことは、基本的人権および人間の尊厳を守るためにも、よほどの理由がない限り厳しく制限されるべきです。しかし、一般的な病院の中ではいまだに身体抑制が平然と行われています。「身体抑制をしないためにどうすればいいか」を本気で考えて、必要な対策を実行することで、身体抑制は避けられます。

ポリファーマシー(多剤内服)を減らす取り組み

たくさんの病気に対してお薬を重ねていくうちに、種類が増えてしまったり、症状がなくなっているのにもかかわらずお薬の服用を続けてしまっていることがあります。必ずしも多剤内服が有害事象を引き起こすとは限りませんが、さまざまな研究により、6種類以上の内服は薬物相互作用や転倒リスクが高くなることがわかっています。

このことから、当院では「足し算の処方」から「引き算の処方」へと考え方のシフトが必要と考え、6種類以上の服薬を多剤内服として積極的に服薬数を減らす取り組みを行っています。もちろん、6種類以下であっても患者さんの現在の状態に必要なお薬を見直していきますし、治療に必要なお薬は6種類以上であってもしっかり服用を続けていきます。

この取り組みのためには、薬剤部だけでなく医師や看護師など、多職種が連携し、全ての職種で協力して取り組むことが重要であると考えています。
病院が一体となってこの取り組みを進めています。

退院後も支える

入院生活を終えたとしても、退院後の自宅や施設での療養に不安を感じる方も多くいらっしゃると思います。私たちは、患者さんを取り巻く状況や、ご本人・ご家族の希望を把握し、住み慣れた家や地域で安心して生活できるように、さまざまな取り組みでサポートいたします。

在宅支援看護師を中心に準備を進めます

入院中から、退院後を見越してスムーズに在宅生活へ移行できるよう、実際に生活するご自宅を訪問し、安全に過ごせる環境の調整や、退院後に利用するサービスの検討、ご家族への介助指導を行うなど、在宅支援看護師が中心的に関わりながら、準備を進めます。

在宅支援看護師は、当院のスタッフをはじめ、地域の往診クリニック、訪問看護や訪問リハビリテーション、ケアマネージャー等と連携を密にするほか、退院後もご自宅へ訪問、健康状態の確認や困り事がないかなどを伺っています。

充実した訪問サービス

訪問診療・訪問看護・訪問栄養指導・訪問リハビリテーションなど、訪問サービスも充実。それぞれ、一人ひとりに最適な治療やケアを提供し、在宅生活の不安解消に努めます。あわせて、当院と連携する訪問サービスとして、訪問ステーション「てとてと大岡山」もご利用いただけます。てとてと大岡山では、看護師・リハビリスタッフ・ケアマネジャーが協力しながら、看護ケア、処置、日常生活の自立を支援、地域社会への参加をサポートします。

在宅サービス

通院が可能な方には

在宅生活での困りごとの改善を目標に、外来リハビリテーションで、個々に合ったリハビリテーションプログラムを提供しサポートします。


当院では、退院後の患者さんの在宅生活についてもしっかりとサポートできるよう、体制を整えておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

お問い合わせ先

ご不明点がございましたら、
お気軽にお問い合わせください。

Tel. 03-3703-5100

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