外来 Ambulatory

痙縮ってどんな病気?

脳卒中などの発症後に多く出る後遺症で、個人の意思とは関係なく筋肉が過度に緊張し、手足が勝手に曲がったり突っ張ってしまう状態のことをいいます。手指が握ったままとなり開きにくい、ひじが曲がる、つま先が上がらなくて躓きやすいなどの症状がみられます。

痙縮治療のご案内

痙縮の治療として、電気で筋肉を刺激しながらボツリヌス毒素を注射するボツリヌス療法を行っています。
約1週間ほどで治療の効果が見られるようになり、3カ月から6カ月ほどその効果は持続します 。手や足の突っ張りを改善している間に、リハビリテーションで関節の動きに対してもアプローチします。

ボツリヌス療法とは

ボツリヌス療法とはボツリヌス菌が作り出す天然のタンパク質を有効成分とする薬を筋肉内に注射する治療法です。主に筋肉を緊張させている神経の働きを抑える作用があります。

ボツリヌス療法の効果

  1. 手足の筋肉が柔らかくなり、動かしやすくなることで、日常生活動作(ADL)が行いやすくなることが期待で きます。
  2. 関節が固まって動きにくくなったり、変形するのを防ぐことが期待できます。(拘縮(こうしゅく)予防)
  3. 手足の筋肉のつっぱり(痙縮)をやわらげることにより、痙縮による痛みを緩和する効果が期待できます。

診療の流れ

  1. 診察

    ボツリヌス療法を受けられるかどうか、医師が判断します。

  2. 治療の目標設定

    「何に困っているのか」「何ができるようになりたいのか」を明確にすることで目標を設定し、注射をする部位を決定します。

  3. 初回治療

    つっぱりのある筋肉に薬を注射します。

  4. 2回目の治療(初回から3ヵ月以降)

    経過観察を経て効果が弱まってきたら、2回目以降の治療を行います。以降は経過観察と治療を繰り返します。

    ※リハビリテーションは診察と並行して行っていきます。

受診の際のご注意

  • 予約制
    診察は全て予約制となります。
  • 紹介状の持参
    痙縮の原因となった疾患、背景や内服されているお薬などの情報が必要となりますので、可能な限りかかりつけの先生からの紹介状をご持参ください。
  • 治療費について
    診察、ボツリヌス治療、治療前後のリハビリを行いますので、複数回の通院が必要となります。これらはすべて保険適応となりますが、薬剤の投与量により、患者様ご自身のご負担が増えるケースもございますので保険の種別や負担金額の目安、身体障害者手帳による助成の有無、高額療養費制度の利用等、来院時に担当医におたずねください。

担当医のご紹介

牛場 直子(うしば なおこ)

専門分野
リハビリテーション一般
経歴・資格・所属学会
日本リハビリテーション医学会専門医・指導医/身体障がい者福祉法15条指定医(肢体不自由、音声、言語機能障害、咀嚼機能障害)/技師装具適合判定医研修修了

担当外来

装具外来
火 13:30〜16:00(予約制)
自動車運転再開支援/
痙縮外来
水 13:30〜16:00(予約制)

お問い合わせ先

ご不明点がございましたら、
お気軽にお問い合わせください。

Tel. 03-3703-5100

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